まじめにぼそ その3


もう、今回はほんとナルシストモード全開;^^
そんなモードでよろしければ、お付き合い下さい。

この「かにうずめ」立ち上げて、もうそろそろ
一年に、なります。

こんな事言うのは、かなりナルナルなんですが
HP名の「かに」「うずめ」について解説。

「かに」については
もう言わずもがな。

蟹ですよ蟹!!
生きのいい蟹ですよ奥さん!!


と、蟹についてはもうサイト見れば一発…;^^
んで、蟹サイト立ち上げてから色々ありまして
「はじめの一歩」でも書いてますが、星矢全盛期時代
未だ黄金聖闘士の設定が出てこないときに、あたしゃ
勝手にデスマスクの設定を考えて作品作って
その後、イタリアシチリア島だって公式設定が出て

あじゃぱーになって

心のどこかで、その設定に反発してました。

で、10年経って星矢に出戻って
それから、蟹誕企画に出す作品が元で、
少しづつシチリアについて調べるようになりました。

調べてみると…蟹座の聖闘士とシチリアが色々繋がる
点が見つかり初めて、これは車田先生結構考えたんだ
なと、十余年経ってしみじみ感心させられる事が、
いろいろ出てきました。

ちょっと、このコーナーで何回かに分けて
その辺の事、書いて行きたいと思います。

今回は、ちょっと番外編。

サイト名「かにうずめ」の「うずめ」についてですが…
これは、とある女神様の名前です。
フルネームは「アマノウズメノミコト」
もしくは「アメノウズメノミコト」
漢字にすると「天鈿女命」
もしくは「天宇受売命」
この女神は「古事記」「日本書紀」に出てまいります。
日本神話の女神ですね。

日本神話において、最高神といわれているのが
「天照大神(アマテラスオオミカミ)」という女神です。
彼女は主に、太陽神・豊穣の女神・技術の女神という
位置づけになっております。

アマテラスには二人の男兄弟二人がおり、その一人
須佐之男命(スサノオノミコト)は甘えん坊で乱暴物。
アマテラスが引き取ったのは良いけれど、そこでも
傍若無人な振る舞いをくりかえすスサノオ。

その行いに目をつぶり穏便に事を収めようとした
アマテラスですが、二人の侍女をスサノオの暴挙に
よって亡くしてしまい、余りの悲しみでついに
アマテラスは「天の岩戸」に隠れ、世界は闇に閉ざ
されます。

「岩戸に篭る」という行為についてですか、古代日本では
高貴な位の人が亡くなると、石で棺を作り石で蓋をする
風習がありました。
つまりアマテラスは、自ら棺に入って死を決意した訳です。


アマテラスが岩戸に篭り、困り果てた他の神々は知恵を
出し合い、結果アマテラスの岩戸の前で
「ドンちゃん騒ぎ」
の宴会を行います。

その宴席でアメノウズメノミコトは、大樽の上に乗り、
神がかったように乱れ狂い、八百万の神々の前で己の
衣服を剥ぎ取り裸体を見せ、そこで宴は一気に盛り上がり
神々はどっと笑い出します。

その声は、厚い岩戸の向こうのアマテラスにも届き、
最高神の自分が死のうとしているのに、何故がそんなに
楽しんでいるのだろうと、岩戸を少し開けてみると……
自分の前で裸踊りをしているウズメに面食らいます。

「何がそんなに楽しいのですか」

とアマテラスが尋ねるとウズメは

「あなたに代わる高貴な神がお見えになったので
 皆で祝ってます」

と事も無げに返します。

そこで他の神は、あらかじめ携えていた大鏡を
アマテラスに向けました。
鏡に映る己の姿を、別の高貴な神と間違えて慌て、
なおも岩戸を開けて身を乗り出しました。
そこで、力のある神がアマテラスの手を取って
岩戸から出し、世界には再び光が戻ったのです。

これが「天の岩戸」の大要です。

この話は20数年前に知り、後日アマテラスは
「最高神・高級神」と位置づけられているのに対し
ウズメノミコトは「下級神」と位置づけられている
事が分かりました。

恥部を見せて笑われる女神

下級女神、ウズメノミコト
三級女神、ウズメノミコト

...私、気に入りました。


十代の頃からこの女神様が好きで、余談ですが
今から10年ほど前、中島みゆきさんが
「夜会 金環蝕」という作品でウズメを演じて
くれた時には、全身の血が沸騰する喜びでした。

で、私の勝手な思い込みで、天の岩戸神話は日本
特有のものと思っておりましたら、今年5月に
借りた神話の成り立ちを書いた本の中で
ギリシャ神話の系列でも、類似の話があることを
知りました。

…日本神話とギリシャ神話に幾つか類似点があるな
とは思っていましたが、よもやまさか天の岩戸神話
もかと…多少、驚きちょっと喜もしました。

ギリシャ神話では、乙女座の話でも知られている
豊穣の女神デメテルが、愛娘ペルセポネを冥王
ハーデスに拐かされて強引に妃とされます。
娘を冥王に奪われたデメテルは、余りの悲しみに
食を断ち、飢えて死のうと決意します。
つまり、ハンストですね;^^

その最中に、デメテルの侍女であるパウボという
女性が、自分の性器をデメテルの前で露出し、
それでデメテルは笑い出しで心なごみ、食べ物を
口にしたという説があります。

侍女の名はイアンベという説もあり、また女性ではなく
男性とも言われています…諸説あるのは神話の仕方ないこと;^^


この、デメテルの侍女がウズメノミコトの起源とも
云われております。

そして、デメテルとペルセポネ親娘は何処に
住んでいたかというと

シチリア島、だそうです。

紀元前210年からシチリアはローマ帝国の支配下
に置かれ、そこから約600年の間、森林を切り開
いて大規模な農地開拓が始まります。

この時代シチリアは「ローマの穀倉」と呼ばれており、
豊穣神デメテルをシチリアの守護神として祀ったのも、
こんな時代背景が影響していると思われます。

しかしまあ、ここからは幾分強引な仮説でございますが
デメテルの侍女が、ウズメの起源とするならが

シチリアを、ウズメノミコト発祥の地と捕らえる説も
ありなんじゃないかな…
と、つれづれ想う訳であります。

2002/12/14








追記

ハウポ・ウズメの行動は、神の心を開かせ、
その姿を見せる役目から、一種のシャーマニズム的行動
とも云われております。つまり「巫女」ですね。

西方、地中海の島国で生まれた「侍女」は
東方へと向かうにつれて「巫女」へと進化し
終に、東の果ての島国へ辿り着き
「女神」の端くれに据えられたという…

ちょっと強引な仮説にお付き合い頂き、
ありがとう、ございました。