『ギガントマキア 〜血の章〜』 第二巻突入〜。待ってました〜 しかし、ぱっと表紙めくったらいきなり兄さんに 思いっきり睨まれてしまい、とても恐うございました。 裏側は紫龍か・・・一巻では出番のなかったお二方ね。 第一巻では五人組&瞬ちゃん単独という組み合わせ だったが、ああいうのって誰が選ぶの? やっぱり 編集部? 内容見てかな・・・あと人気投票結果(爆) しかし、いきなり兄さんは本気でインパクトきついっす よ・・・ あんだけしか出番ないくせにさ(ぼそ) もうひとつ。カバー見返しのストーリー紹介。 古の巨神テュポンの<意志>を前に、 アテナの聖闘士たちは 為す術もなく敗れ去った。 ・・・・・え? いや、確かにいろいろな意味で為す術もなかったけど・・・。 でも、「敗れ去った」と言い切られるとものすごい 違和感が。 まだ親玉が生きているのにさ;^^ 為す術もなかったのはどちらかというとアテナの言動に 対してだったような気がするのだが。 あのシーンでは、テュポンはバカぶりを遺憾なく発揮 しまくって聖闘士たちをただひたすら唖然とさせていた だけではないだろうか。まあ、いいけど。 そして登場人物紹介、やっぱり名前が出てない紫龍が 何とも言えず不憫であった あとで一杯言われるよ^^ (一輝はいい。彼にはもう何も言わない・・・)。 <序 Echidona> さあ、衝撃の連打でございますよ〜。 ・・・いや、私もいくら何でもここまでいきなり爆弾を 投げつけてこられるとは思わなかったもので、本気で 唖然呆然。 しかもその爆弾を投げてくれたのがあのタコ執事・・・ もといフランケンシュタイン辰巳徳丸32歳独身氏だったのが何とも。 強烈だったよあの一言は・・・ 「盟……盟様……」 (14ページ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ さあ皆さんご一緒に、 「何ぃ──ッ?!」 誤植かーーーーっ? わし、小田急線の中で腰抜かすところだったんぞーっ!! ・・・・・ふぅ。ふーふー どうすりゃ良いんだよ本気で!! どっから突っ込んでいいか分からないじゃないか!! 前回の「生存競争」にもかなり新鮮な驚きを感じたもの であったが、別方向にここまで凄まじい隠し玉がまだ あったとは・・・・侮るまじギガマキ。 ・・・・正直に言います。緑はですね、マンガにせよ アニメにせよテレビドラマにせよ、こういうノベライズ 作品にはあまり期待しない方なのです。 (発売日待ちかまえて買った身で何を偉そうにという ツッコミは敢えて忘れる方向で願います) まー、私も内容によっては買わなかったと思いますノベライズ星矢;^^ こういった作品は、原作が絵もしくは映像、すなわち 視覚的作品であるため、文章による表現で同じ効果を出す ことは非常に難しい。 しかも、特にテレビドラマのノベライズなんかは、ドラマの 人気で売れるからなのか売れる期間がせいぜい半年 だからなのか知らないが、文章がどうしようもなくまずい (つーか雑!)ものが珍しくなく・・・・ゴホン。 まとめると。要するに、少なくとも原作のストーリーを そのままになぞるだけなら、まずノベライズは原作に勝て ない。と思う。 ビジュアルで売れたものを文章化するって至難の技なんですよ。 まあ、自分の見てきた例のみでこんなふうに言い切る のもどうかとは思うが、少なくとも、「星矢」のような 格闘マンガは言い切っていいのではないかと・・・ 従って、ノベライズなら小説作品だからこそ出来る豊かな 表現を駆使した、オリジナリティのあるものを期待するわけ だが、あんまりオリジナルに走ると今度は原作ファンに白い 目で見られるだろうし。あれとか?漫画だけど・・・・ よくここまでお書きになった、浜崎先生・・・!! すごい、あなたは本当にすごい。 これだけオリジナル設定を爆裂させて、しかも原作の 世界観を壊していないって、見事です。いや、正直ギガ マキだって文章に不満が皆無とは言わない、でもこれは すごい。偉大なり浜崎先生。 これって・・・・やっぱり原作が荒唐無稽寸前の 広大無辺な世界観を提示してくれているから出来たこと なのだろうか。現代を舞台にしたギリシア神話ですもの。 そう考えると、やはり偉大なり車田先生。 誕生日おめでとうございます。 て言うか、こういう作品って、オリキャラは出ても 脇役か敵役が普通ではないのか? ギガス連中やニコルさんやユーリさんのポジションが 普通だと思うんだけど。盟の扱いって・・・破格だよなあ。 『ギガントマキア』は三人称形式である。しかも視点 登場人物が固定されていない(と言うか、特定の人の 視点で書かれていない)。 従って、誰が主役かは分かりにくいのだが・・・特に 『盟の章』は特に誰を主役ともしない書き方になっていると 思うのだが、この『血の章』はもう明らかに盟ちゃん主役。 すごいよ。オリキャラ主役! 浜崎先生、あなたは真の 勇者です!! 一歩間違えたら原作ファンを思いっきり 敵に回すと思うぞこれは! ・・・・・・よく通ったなこれ。編集部も勇気ある決断を・・・・ リミックスに載った浜崎氏のインタビューによると、星矢ノベライズ化の話は結構前に聞いていたけど、 誰が書くか不明でまさか自分に来るとは思っていなかったんだって;^^ 実際話が来たときは嬉しかったけどプレッシャーは凄かったそうな。 インタビューの内容を読む限り、ああ、この人純粋に「星矢ファン」なんだなって事が分かって、 高感度アップでした(^^) いやいや。「盟様」の一言でここまで感動した自分も どうかと思うが、しかしこの設定は本当にすごすぎる。 盟ちゃん(いい加減ちゃん付けやめれ)=城戸の嫡男。 素で叫んだぞ、「その手があったかぁ!!」と。 「青銅たちの兄弟」という設定で下町の悪ガキ風に登場 したときは、まさかそんなキャラだとは夢にも思わなかった。 世の中って・・・・奥が深い・・・・・ これは、以外過ぎる設定でしたね。よくやった、いやホントよくやった。 過去・・・同人だけと色んな星矢サイドストーリィ読んでて、こういう着眼点の作品は見なかったなぁ ・・・・これが・・・プロか それにしても、ここで語られる仔盟の決意かっこよすぎ。 9歳にしてなんでこんなにいい男なのか、私は純粋に 感動しました。 よくぞここまで根性据わった子どもばっかり作った もんだ、城戸光政。・・・あ、いや、これが「親は無く とも子は育つ」ってやつなのか?(シャレにならん) で、ここまで盟がこだわっている「血の縁」ってのが、 多分他の兄弟達とはかなりずれているんだろうなという のがまた哀しい。 他の兄弟は、自分たちが「兄弟」であることは認めても、 城戸光政と「親子」であることは多分認めていないと思う。 彼らの間にあるのはやはり「友情」であって「兄弟愛」 ではないと思うし。 何て言うかこの作品、しみじみと親子の縁というものが 薄いんだな・・・。 むしろ、特に「父性」に関しては、否定的に描かれて いるとすら思えるんだが。 「兄弟関係」は多いのに、まともな「親子関係」にある キャラクターって登場しなかったんじゃない? まともな親子って何、とも言えますが、主人公達は孤児、 その他ほとんどの登場人物も家族の影など欠片も感じさせず、 数少ない家族設定も氷河とナターシャの母子は母親死亡 (息子重症マザコン)、パンドラの一家は殺されてるとなる と・・・・ 全体的に「親」って設定が余り無いですよね星矢 しかし考えてみると、本家ギリシア神話の神々は、 ウラヌス・クロノスと二代続けて父親の虐待に起因する 「父殺し」が起こっているわけで(これは、オリエントの 影響を受けたエピソードらしいですが)。 その後王位に就いたゼウスはアレだし、もしや、実は 「父親なんてロクなモンじゃない」というのが古代ギリ シアの親子観なのかも・・・(待てコラ) 古い考えでは、子供って所詮自分の遺伝子を繋ぐ為というか種を絶やさないという存在 だったのかもしれません。だから優秀な男は奥さん一杯もらって一杯子供作ってその中で 有能な子だけを残す…一夫多妻だから力の無い男は嫁も貰えず遺伝子も残せない… これって何処の国でも古代にはびこっていた考えなのかもしれませぬ。 にゃので子供にとって親父とゆーのは驚異的な存在だった…と ある意味原始的だけど地球環境的には合理的??;^^ まあ、冷静に考えれば、まっとうな親は可愛い我が子を こんなヤクザな世界に放り込んだりはしないのだ(なあ光政よ) という結論になるのだが・・・ 後で出てくるユーリさんの一言が、ものすごく重い。 ・・・・で、しんみりとしてしまったところで。 髪の毛座の聖闘士の任命式。ここで出てきたニコル氏の 台詞。 「(前略)その聖衣も、決して私欲や私闘のために まとってはならない。もし掟に背き聖衣を汚すような ことがあれば……お前を守る星座が、聖衣が、逆に、 お前を滅ぼすだろう」 (22ページ) それはやはり・・・・・あのお方のことを仰っている ので? ねえそうなのニコルさん? ・・・そうよね。怖い話よねえ聖衣っていきなり逃げ たりするんだもんね戦いの最中に。 いきなり涙流しながら(あの涙の成分がとても知りたい と思うのは私だけか?)お前は誰だとか哲学的な問いを 投げかけてきたりするんだもんね。ふーあーゆー? 考えてみればあれってかなりの怪奇現象なんだが、 もはや当然のこととして受け入れられている辺りが 何よりもすごいと心から思う。恐るべし、星矢ワールド。 ※ テュポエウスの住処。バカ神再び。 で、何とも言えないその描写をちょっと引用してみる。 炎の右半身には、たゆまぬ大地の火。 雷の左半身には、ゆらめく幽冥の風。 永遠の、不死なる力だ。 アシンメトリーな肉体に、アシンメトリーな闇色の オニキスの金剛衣が、爪のように肉から生えている。 鎧というよりは、それは肉体の一部が硬くなった甲羅の ようだ。 (24ページ) ・・・・爪のように・・・・・肉体の一部が硬くなった ・・・・ いや、うん、前巻でもそう書いてあった。書いてあった んだけどね。体の一部がそんなことになっちゃったら (具体的に想像付かなくてよかったと思う)、嫌だろうなあ。 服着られないんじゃ? あ、この方裸で平気なクチ? ならいいっすけど。 金剛衣が肉体そのものだとすると、バカ神ディフォルトでフリ(略) そしてさりげなくまたとんでもないことを告白・・・・ つーか、パラスとふたりして時代劇の悪役なんかがよく やる 「主人公が物陰からこっそり聞いてるところで悪事の 詳細一部始終を懇切丁寧に解説・説明」というやつを やってるとしか思えんテュポン。 CLAPM曰く、これが時代劇の悪役の「おやくそく」だそうで;^^ 読者に一巻のおさらいをさせてくれているわけね。 親切な主従だな。 お前ら、どうせ考えなしにエトナ吹っ飛ばしちゃって (いいのか、あれ・・・)、行くところなくなってここの 洞窟潜ってるんだろうに。いや、一応由緒はある場所 みたいだけど。仮設テント貼ってたりして(笑) でも、エトナ山噴火させたのは何も考えずにやったに 違いないと信じております。もしくは趣味の派手で 無意味なパフォーマンス。 て言うか、山ごと吹っ飛ぶってすごいですね。 水蒸気爆発でも起こしたのかな? 磐梯山みたいに。 ところでエトナ山と言えばヘパイストスの鍛冶場が あったんですよね、彼の立場はどうなっちゃったのかしら。 シチリアの観光協会も嘆いてると思います(;-;) あの山は景観ももちろんのこと、温泉場とかスキー場もあるので… とりあえず、さらに変なのが出てきたところで第一章に 続く・・・ |