15話パロ、その2

この話は、第15話のパロのその後ね

「うーむ…」

ルードヴィッヒは、クレジットの明細を開いて少し悩んでいた。
その脇で、無言でマニキュアを塗っているミレーヌ。

「おかしい…ウラシマンの精神分析は完璧だったはずだ…」
「…(ぬりぬり)」
「なのに、クレジットの請求明細の額が増えた結果に留まった」
「ふーん」

相変わらず、マニキュア塗って生返事返すミレーヌ姐さん。
ルードヴィッヒはふっと顔を上げる。

「分析が、甘かったのかもしれんな」
「……」
ネイルドライヤーで、ゴーッと爪を乾かすミレーヌ。

「原因は、あのカメラにあると思う。第一今どき、数値だけの表示というのが
 遅れている(キリッ)」

ミレーヌは、ちらっとルードヴィッヒを見た。

(…教えてあげてもいいけど…この人、人の言うこと素直に聞かないタイプだし…)

「もっと、分析の精度を上げなければいかんな」
「…どんな?」

ミレーヌは、次にトップコート塗りながら、とりあえず聞いてみる。

「数値だけでなく、言葉で表示されるシステムだ。しかも第三者の意見を多く取り
入れるため、より詳しい分析結果が手に入る」
「また何か開発するの?」
「いや、そのシステムはすでに出来上がっており、実用化もされている」

(嫌な予感しかしないわ…)

ミレーヌは、爪にヤスリかけながら思った。
ルードヴィッヒはモニターを表示させ、操作を始めた。

「このシステムで、ウラシマリュウの映像を分析し、奴の弱点を探る…」

と、モニターを操作しているルードヴィッヒをチラッと見て
ミレーヌが一言

「ニコニコ動画にアップしてどうするの!?」